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電池残量で居場所「93%特定」 Androidの無防備さ利用…開発者警告
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電池残量で居場所「93%特定」 Androidの無防備さ利用…開発者警告

 米グーグルの基本ソフト(OS)「Android(アンドロイド)」を搭載したスマートフォンの位置を、バッテリーの減り具合によってリアルタイムで特定・追跡できる技術が公表された。米スタンフォード大学とイスラエルの軍事企業ラファエルが共同開発したもので、「パワースパイ」と名付けたアプリを相手のスマホに忍び込ませ、バッテリーの電力消費量データから基地局とスマホの位置関係を割り出す仕組み。持ち主がGPS(衛星利用測位システム)を作動させていなくても、「93%」の高い精度で追跡できるという。アンドロイドの無防備さを利用したもので、開発者は「常に居場所が監視され、重大なプライバシー侵害を招く」と警告している。

同意なしに消費データ入手

 この技術は、21日付の米科学技術誌MITテクノロジー・レビュー(電子版)で発表された。携帯電話やスマホは、基地局から電波を受信している状態でも微量の電力を消費しているが、研究チームは、基地局から遠かったり、基地局との間に高層ビルや山があったりすると、消費量が通常よりも増える現象に着目した。

 チームが開発したパワースパイは、微細な電力消費量を「アルゴリズム」(コンピューターを使って特定の目的を達成するための処理手順)技術で解析して基地局からの位置をほぼ正確に特定。外部の第三者にリアルタイムで伝える。

 韓国のLGエレクトロニクスのアンドロイド搭載スマホ「ネクサス4」を使い、米カリフォルニア州とイスラエルで行った実証実験では、4ルート(それぞれ14キロ)を移動するスマホの持ち主の追跡に成功。その成功率は「93%」としている。

 通常、スマホの電源が入っていれば、通信会社は、どの基地局の電波を拾っているかを調べ、その範囲内にあることは把握できる。

 しかし、パワースパイは、持ち主がGPS機能を作動させ、自分の居場所を相手に知らせているかのような精度で追跡できるというのだ。

 研究チームによると、アンドロイドの“欠陥”ともいえる無防備さが、位置特定を可能にしたという。チームの一人であるスタンフォード大のヤン・ミカレフスキー氏は「グーグルは、アンドロイド対応アプリのほぼすべての供給者に対し、利用者の同意なしにバッテリーの使用状況データを入手することを許可している」と指摘する。

 研究チームは、人気ゲーム「アングリー・バード」など計179種類のアプリについて、その供給者が実際にバッテリーの消費量データを入手していることを確認したとしている。

 パワースパイも、他のアプリ供給者と同じように、消費量データを入手。音楽や動画の再生、ゲームなどのアプリの使用による消費電力を「ノイズ」として除外し基地局からの電波受信のための消費電力を算出し位置関係を割り出しているのだ。

「バッテリー抜くしかない」

 ミカレフスキー氏は「わずか数分のバッテリーの消費量を基に、スマホの位置を特定し追跡できる」とし、悪意のハッカーや情報機関がこの技術を特定個人の監視などに利用する危険性を指摘した。今回、パワースパイを公開したのは、社会への注意喚起と同時にグーグルに改善を促すのが狙い。

 スマホは個人情報収集の格好のターゲットとなっており、危険がいっぱい。このニュースを伝えた英BBC放送は、こんなサイバーセキュリティー専門家の嘆きを伝えた。

 「もはやバッテリーを抜き取る以外、防御策がない」

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