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「Ingressは究極のネイティブアド」日本法人の村井社長が語る
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CNET Japan Live 2016

「Ingressは究極のネイティブアド」日本法人の村井社長が語る

 Googleから独立したナイアンティックが開発する「Ingress(イングレス)」は、実際のデジタル地図を基にしたスマートフォン向け位置情報ゲームだ。プレーヤーの移動がそのままゲームに反映される特徴を生かし、企業とタイアップして各地の店舗への集客を図るビジネスを展開している。18日、都内で行われた「CNET Japan Live 2016」で日本法人社長の村井説人氏が登壇しIngressのビジネスモデルについて語った。

10M先のコンビニより50M先のローソン

「もしかしたら究極のネイティブアド(コンテンツと融合した広告)と言えるかもしれない」

 村井氏は企業と消費者を結びつけるIngressの強みについて、こう表現する。

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ナイアンティック日本法人社長の村井説人氏(右)=18日、東京都渋谷区

 国内での企業タイアップの基本は“ポータル化”だ。Ingressはデジタル地図上に点在する「ポータル(拠点)」を訪れるゲーム。ポータルが設置されるのは史跡やモニュメントなどがある位置だが、ナイアンティックと契約したパートナー企業は自社の店舗の位置をポータルにしてもらえる。ナイアンティックはポータルの半径40メートル以内に近づいて何らかのアクションを起こした人を「1ビジット」と数えCPV(Cost Per Visit)という指標を用いて広告の効果を計測している。

 村井氏はIngressがパートナー企業にもたらす来客促進効果について、全国1万店以上をポータル化したローソンを例に挙げて説明した。

「店舗を置いた瞬間に彼らが持つ商圏が限定される。コンビニなら半径500メートル内に3000人おり、1人あたりの平均単価が500円と考えていくと商圏から生まれる収益が見えてくるだろう」

 そうした条件の中、店舗のポータル化が意味を持つことになる。商圏の外からプレーヤーが来店するのを見込めるからだ。さらに近隣のライバル店より優位に立つ効果もあるという。村井氏はプレーヤーはゲームの世界観を支持する企業に親しみを感じる傾向があるので、10メール先にある競合店より50メートル先のローソンを選んでくれると話した。

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Ingressを活用した来客促進施策の説明

 普通に考えれば客は近くの店に入ってしまうものだが、Ingressプレーヤーは歩くのを苦にしない人が多いので、数十メートルの差など無いに等しいと考えられていても不思議ではない。加えてポータルを「ハック」しゲーム内アイテムをもらえるとなれば足を伸ばす理由として十分だろう。

58%が不便さで“離脱”…銀行の課題

 村井氏は三菱東京UFJ銀行とのコラボの狙いについても話した。コラボ実施前に同行の利用をやめた人の意見を調査したところ、58%が支店やATMの場所が分からず使いにくかったからやめたと答えたという。課題解決のために全国に大きな看板を出せばどれだけコストが掛かるかわからない。だがIngress内でATMなどをポータルにすれば、少なくとも同行を利用しているIngressプレーヤーが“離脱”する可能性を下げられるのだ。

MUFGカプセル

 さらにコラボアイテム「MUFG Capsule」が好評だったのもイメージの向上に役立ったようだ。保管したアイテムが利息のように増える特性が「説明がなくても、ユーザーがブランドを認知して体験するというエンゲージメントの深いところに到達する」(村井氏)ことを可能にしたという。ソフトバンクやアクサも企業ブランドに関連したコラボアイテムを作っているが、MUFG Capsuleは海外ユーザーからも称賛されている。

 企業タイアップと並行して課金による収益化も行われているが、いまのところIngressが他のスマホゲームのように課金収益に頼る体質になる傾向は見られない。村井氏は「究極のネイティブアド」「拡張現実を通したオフラインへの集客」の2つの価値を企業に提案することでIngressビジネスを進めていきたいと結んだ。

Ingress

価格:無料/開発:Niantic, Inc.

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