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パソコン商戦、子供への影響、ベンチャー…高まるVR熱気
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OcuFes Final

パソコン商戦、子供への影響、ベンチャー…高まるVR熱気

 20日と21日に東京・秋葉原でVR(仮想現実)の祭典「OcuFes(オキュフェス) Final」が開催された。HMD(ヘッドマウントディスプレー)を使ったコンテンツが集まるオキュフェスは定期的に開催されてきたが、次回から「Japan VR Fest」に名称が変わる。会場では8兆円市場に成長すると期待されるVRのクリエーターや企業の熱意が“最終回”を盛り上げていた。

HMD普及で近づくパソコン商戦

 HMDを装着して目を開けると、沈没船の甲板に立っていた。コントローラーを持った手を頭の上で動かすと近寄ってくる小魚が逃げていく。遠くからゆっくり近づいてきたシロナガスクジラが船のそばを通過していくと、巨体の迫力に体をのけぞらしてしまう。本物のような高画質映像を見ていると本当に息苦しくなるような思いがした。

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AMDのブース=22日、東京・秋葉原

 台湾HTCが開発するVRシステム「Vive(ヴァイヴ)」を使ったコンテンツだ。パソコン本体や部品などの大手・日本AMDが展示した。約2メートルの高さに設置されたセンサーが装着者の動きを読み取って仮想世界に反映させる仕組みだという。

 AMDはスムーズなVR体験を支える高性能パソコン「ゲーミングPC」やパーツを普及させたい考え。家庭向けに普及しているパソコンは映像処理などの性能が足りないので、VR向けのパソコン環境が必要になるからだ。

「映像処理に関わるパーツは5000円から10万円と幅がある。今は6万円のものをおすすめしているが、ニーズが高まれば価格は下がっていくだろう。パソコンを作る技術がない人向けにはVRに最適化したパソコン製品を販売していく」(日本AMD)

 今後普及が期待されるHMDは、PS4と連携する「PS VR」(ソニー)などを除けばパソコンが必要になるものが多い。HMD製品だけでなくパソコン商戦でも各社が激突しそうだ。

「2眼」方式、子供への配慮も

 映像の企画・制作などを手掛けるファンタジスタ社は人気マンガ「DEATH NOTE(デスノート)」の脱出ゲームを出展した。昨年、少年ジャンプのイベントで発表したものだという。

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DEATH NOTE VR脱出ゲーム

 体験者は捕らわれたヒロインの弥海砂(あまね・ミサ)になって死神レムに指示を出し、制限時間内に脱出するための道具を見つける。自分がその場から動けないという状況を設定することで、3D酔いを起こしやすい前後の動きをなくす工夫が光った。

 VRで子供が興味を持つマンガコンテンツを扱うことには課題もあるようだ。3D映像の方式には2つの映像を左右の目で見る「2眼」と1つの映像だけを見る「単眼」がある。2眼映像を見るとき、左右の目が日常生活とは異なる動きをすることになる。眼科学の専門家はこれが成長期の子供に影響する恐れがあると指摘している。

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「2眼」の例(YouTubeより)

 ファンタジスタの取締役、高野寛嗣さんは「基本的には2眼で提供するが、中学生以下の子供には単眼で遊んでもらっている。また小学生未満は親の確認が必要。数分のコンテンツで影響があるとは考えにくいが、健康に関わるところなので配慮は必要だ」と説明した。

 Oculus VRは13歳以下は使用を控えるよう呼びかけている。HMDが社会に浸透するのに合わせてメーカーや業界団体が子供への影響を周知していくことも必要になるだろう。

ベンチャーで挑戦

 新しい波の可能性を信じて起業した人も多かった。

「上層部もVRに興味を持っていたようだが、市場ができあがってから参入する方針だった。それでは遅すぎると思って独立を決めた。VRに人生かけてます!」

 IT大手から独立して4月に起業する岸上健人さんは「学園青春VR」を出展した。学校の仲間たちに自分から声をかけられない内気な少年になりきる体験型3Dノベルゲームだ。自分が話す声がゲームに影響するので、周囲を気にせず体験してもらえるようダンボールで“防音室”まで作ったという。

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ダンボールの防音室の中は…

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周囲を気にせず青春VRコンテンツを楽しめるようになっていた

 仮想空間で戦艦大和を復元する計画を立てているゲームクリエーターの西野元章さんも昨年10月に会社を設立。VR大和のソフトを今春発売する予定だ。オキュフェスを主催してきた高橋建滋さんも1月に起業し、Tokyo VR Meetupの支援を受けてゲームソフトを開発している。彼らの熱意が花咲く日も近いかもしれない。

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発売が間近に迫っているVR大和

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VR大和をアピール(?)したセーラー服の女性

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